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■パッシブデザイン−パッシブソーラーシステム解説■ Alcedo Atthis Architect Passive このページでは、パッシブデザインによるパッシブソーラーシステムについて解説します。収得したエネルギーを利用するにあたり、機械設備を用いるシステムをアクティブソーラー(能動的な太陽熱利用)と呼ぶのに対し、機械設備を用いないシステムがパッシブソーラー(受動的な太陽熱利用)です。 太陽エネルギー利用として良く知られたものに発電や温水器設置などがありますが、ここで説明するパッシブソーラーハウスは太陽エネルギーを熱として蓄え、建物の室温調整に用いる方法です。これにより冷暖房費が軽減でき、輻射暖房による快適な住環境となります。 パッシブデザインの手法で、建物の床や壁などに直接太陽光を当てて利用するものを「ダイレクトゲイン」と言います。この場合、太陽光を当てる床や壁には熱容量の大きい素材を用い、効率よく蓄熱することが必要です。蓄熱のための床や壁を「蓄熱層」と呼びます。 「蓄熱層」に蓄えられた太陽熱は冬季や夜間など室温が下がった際に輻射熱を放出します。気候・敷地・建物その他の人的条件にもよりますが、パッシブデザインを考慮して設計した当社の事例では、外気温マイナス15度の時、補助暖房無しで最高20度の室温を記録しています。 また「蓄熱層」は年間を通して温度が安定してくるため、夏季は気温より低くなり、輻射冷却により室温を下げる効果が得られます。 |
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【太陽高度の変化を活かすダイレクトゲインのパッシブソーラー】 周知のように四季を通じて太陽高度は変化します。敷地の中の建物の配置・開口部の位置と大きさ・屋根や庇の角度・建物周囲の植栽などを十分に検討することにより、太陽光を適度に取り入れて利用するパッシブソーラーハウスを実現することが出来ます。 |
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春分のサーキュレーション図 角度の付いたスリットのあるルーバー庇が春の太陽光を適度に取り入れ蓄熱層を暖める。暖められた空気は吹き抜けを介して建物全体に廻る。 ルーバー庇の角度は、夏へ向かい太陽高度が次第に高くなるのに合わせ蓄熱層に当たる太陽光の面積が減少するように設計されており、建物が必要以上に暖められるのを防いでいる。 また、建物周囲の植栽(落葉樹)が芽吹き始めることも日差しの調整に役立っている。 |
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夏至のサーキュレーション図夏は太陽高度が高くなるため屋内に陽が入りにくくなる。さらにルーバー庇の角度は夏の日差しを遮るように設計されているため蓄熱層に当たる太陽光面積は最小になり、建物が暖められるのを抑えている。 蓄熱層は熱容量が大きいため温まりにくく冷めにくい。したがって竣工後数年を経ると蓄熱層の温度は年間を通してほぼ15度程度で安定し、夏季は輻射冷却により室温の上昇を抑えることが出来る。 また、植栽に葉が茂り、庭からの照り返しを防ぐだけでなく、植栽を通る風を屋内へ取り入れることによる冷風効果も得られる。 |
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秋分のサーキュレーション図秋は次第に太陽高度が低くなるため、ルーバー庇がこれを屋内へ取り入れる。 蓄熱層への太陽光の当たる面積は気温が下がるにつれて大きくなり、ゆっくりじんわりと建物を暖め始める。 植栽は葉が落ち始め、次第に日差しを遮らなくなってくる。 |
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冬至のサーキュレーション図冬は太陽高度が低いため、建物の奥まで日差しを入れることが出来る。ルーバー庇の角度は冬の日差しを遮らず、蓄熱層へ当たる太陽光の面積は最大となる。 昼間暖められた蓄熱層からは、夜間室温が下がると輻射熱が放出されて屋内を暖める。吹き抜けを介して暖気が建物全体に廻るため、各部屋ごとのヒートショック(極端な温度差により体調へ悪影響を及ぼす現象)を防ぐことも出来る。 また、植栽は葉が落ちるため、日差しを遮らなくなっている。 |
| 【パッシブデザイン】 パッシブソーラーハウスに限らず、自然の力をダイレクトに活かして快適さを得るための設計を「パッシブデザイン」と呼びます。地球温暖化が深刻さを増す現代、個人に可能な選択肢のひとつとしてパッシブデザインが有効であると私達は考えています。 パッシブデザインの実現には次のポイントがあります。
■当社設計パッシブデザイン事例■ |
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【窯場のある家】 詳細 窯場とアトリエのあるコンパクトな住宅事例。 各部屋はパッシブスペースのある吹き抜けを囲むように配置されているため暖気が隅々まで効率良く廻り、極寒の最中でも薪ストーブひとつの暖房で快適に過ごすことが出来る。 |
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【小龍庵】 詳細 木立の中に建つ住宅事例。パッシブスペースを土間的に扱い、段差を設けて溜まりを作った。吹き抜けは無いが、パッシブスペースから上る階段を介して2階へ暖気が廻る仕組みになっている。 |
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【谷戸の曲がり家】 詳細 土間を境に曲がった形のパッシブ住宅事例。眺望のため南面に嵌め殺しの大開口を設け、冬季の日差しを十分に取り入れている。 床全てを蓄熱層にする必要はないため、奥のキッチン付近は板張りとし(左写真)空間に変化をつけた。 |
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【ハルダム邸】 詳細 移築再生民家にパッシブデザインを取り入れた最初の事例。民家の土間をパッシブスペースにすることと、大屋根で集めた熱を屋内に循環させる方法を試みた。循環には電動ファンを用いている。 夏季は棟に設けた廃熱口を手動で開き、熱を逃がす。蓄熱層は大谷石(左写真)。 |
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【大泉の家】 詳細 建物の南前方に遮るものが何も無いという開けた斜面に建つ住宅事例。竣工から入居まで間があったためカーテンなどが無く、真冬に室温が40度にまで上昇した。 入居後はカーテン・植栽などで調整し適温を保っている。 右は製作中のルーバー庇。 |
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【M邸】 詳細 森の中に建つ住宅事例。南面は採光を得るためかなり樹木を伐採した。 東南面に大きな開口部を設けて太陽光を取り入れ(左写真)、北面は開口部を小さくして熱損失を防いでいる(右写真)。 |
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【風知庵】 詳細 北面に樹木の生い茂る谷のある住宅事例。通常パッシブソーラーハウスは北面開口を小さくするが、建築主の希望で眺望優先の大開口となっている。蓄熱層も居間の半分までとし、奥はチーク張りであるが、輻射暖房効果は十分だった。 左は日差しを遮らず高窓のメンテナンスを行うためのスノコ状キャットウォーク。 |
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【くーらばーら】 詳細 緩やかな傾斜の敷地形状を活かした、スキップフロアーの住宅事例。東西に長く階段状に土間・キッチン・食堂・居間・寝室がひとつながりの空間となり、効率良く暖気を廻す。 左は障子を閉めた状態、右は開放時。 室温調整と熱損失を防ぐためには状況に応じた開口部の調整が必要である。 |
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【下柚木の家】 詳細 密集した分譲地のパッシブ住宅事例。高さ制限もあり、開口が限られているため効率良く採光する必要があった。 パッシブスペースのすぐ上に吹き抜けを配し、2階からも太陽光を取り入れている。 |
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【碩晶庵】 詳細 落とし板工法による平屋のパッシブ住宅事例。寒冷地であるため壁面の断熱と開口部の断熱を徹底した。蓄熱層の仕上げには瓦を用いている(左写真)。右写真は軒裏の換気口。 |
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【星の花】 詳細 住宅の東側に店舗がつながっている第1棟目のパッシブソーラーハウスの事例。店舗は通常の構造のため、住宅部分との室温差がそのままパッシブ効果として表れた。 各部屋は吹き抜けに面して開放されているため理想的に暖気が廻り、常に住人がいるため生活熱の蓄熱も十分で、現在では真冬でも補助暖房がほとんど不要となった。 |
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【紅石荘】 詳細 移築再生民家にパッシブスペースを設けた事例。居間全体を土間的に捉え蓄熱層とした。仕上げは赤御影石。吹き抜けは小屋組みを見せる魅力的な空間となっている。 |
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【黒板絵の家】 詳細 第1棟目「星の花」の隣に建つ住宅事例。 左は蓄熱層を造るコンクリートの施工中写真。基礎コンクリートを打った後断熱し、さらに蓄熱層のためのコンクリートを打つ。その上に熱容量がコンクリートに近い素材(この場合はテラコッタタイル・右写真)で仕上げる。 こうした素材は耐摩耗性・耐候性にも優れている上に汚れにくいという利点もある。 |
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【ヴァイオリンハウス】 既存住宅を改築しパッシブスペースを設けた事例。薪ストーブを中心に配し、徹底して断熱性能を上げたため少ない蓄熱層でも輻射暖房効果を得ることが出来た。 左写真は2階アトリエへ暖気をおくるための足元開口。吹き抜けが無い場合はこのような工夫が生きる。 |
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