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■勝沼旧田中銀行■ 歴史的建築物の修復事例(国登録有形文化財) 現在旧田中銀行博物館と呼ばれているこの建物は明治30年頃の創建です。 明治初頭に山梨県下で多数建築された藤村式と呼ばれる擬洋風建築の名残を残す建物です。 玄関ポーチ・ベランダ・上げ下げ式の窓・鎧戸式の雨戸など、洋館建築の要素と、虹梁を模した幕板、ポーチ柱の礎盤風な納まり、土蔵造りの壁、瓦葺の影盛りなどの日本建築の技法がミックスした不思議な建物です。 当初は勝沼郵便電信局舎として使用され、大正年間に田中銀行の社屋となり、養蚕農家への貸付業務を行っていたと言われています。併設する煉瓦蔵は田中銀行時代に建設されています。 創建後の増築部分を撤去し、滅失部分を復元し創建時の姿に戻すほか、沈下部分の修正、仕上げ部分の修復を行っています。 |
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| 上:北側外観 板張りの木造部分は解体時に外壁に残っていた痕跡を発見し復元。オレンジ色部分は仕上げの土を剥がしたうえでもう一度塗り替えていますが、灰色の窓枠や木製の窓や雨戸は修理して、オリジナルの素材をそのまま再使用しています。 |
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上左:レンガ蔵外観 大正期に増築された煉瓦倉。煉瓦は実に長寿な素材です。屋根を葺き替えただけで見事に再生しました。大切にしたいものです。ちなみに煉瓦積みの手法はイギリス積み。勝沼地域で見かける煉瓦はこの工法が多い。 上右:レンガ蔵の趣きある鉄扉。上の庇も煉瓦で作られている。 |
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| 上:南側外観 屋根の一部くすんでいる所は戦争中、空襲を避けるために墨を塗った名残。歴史の事実を伝えるために、塗り替えずあえて残しています。 |
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| 上:南側外観 ポーチ柱の色彩は表面風化部分を削り当初の色を調査し復元。玄関やバルコニーの雨戸の着色は「木目彩色」という古い手法。バルコニーを支える梁の下に見える幕板は虹梁風でもあり肘木風でもありですが、構造的な働きはありません。要素を離れて意匠的な効果として挿入されたように見えます。ポーチ柱の柱脚も社寺建築にみられる手法を思わせます。ポーチ軒天井の格子も擬洋風建築でよく見掛けるスタイル。 | |
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| 上:内観 玄関とホール。玄関扉は創建時のもの。右側写真の天井に見える痕跡は勝沼郵便電信局舎時代の壁の後。床板は銀行時代の区画を示すように張り分けています。 | |
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| 上左:階段 左側に見える格子扉のある電信室が、当初勝沼郵便電話局として建設された名残を残している。 上右:2階座敷 |
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| 上:2階座敷 | |
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| 上:2階座敷 |
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| 上:竣工時の写真を基にアルミダイキャストで復元したフェンス。残念なことにオリジナルは戦争中供出されたとのこと。 |
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上左:復元したフェンス。「田」と「中」の漢字をモダンなデザインに取り込んでいるのが擬洋風の面白いところです。 上右:修復した街灯。 鋳鉄部分は写真を基に復元し、 ガス灯は勝沼町内に保管されていた古い照明器具を加工して使用しています。 |
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| 上:2階廊下のリノリウムの床。亜麻仁油・麻などの天然素材から作られ、素材の持つ抗菌性やエコロジーの観点から再注目されている建材の本物です。 |
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| 上左:表面風化部分を削り当初の色を調査して復元した玄関ポーチ柱と幕板。洋風デザインと和のデザインの混在が不思議な味わいを感じさせる。 上右:玄関扉の「木目彩色」。具体的な技法が不明なため職人にヒリングしたところ、2色のペンキを使って、一気に仕上げるらしいとのこと。再現にあたっては名人級の技能と感性が必要とのこと。手を付けずにそっと残すことになりました。 同様の建具は宮光園の主屋にも見られます。 |
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| 上:レンガ蔵外観 現況 |
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| 上:南側外観 現況。 現在は地域のボランティアが管理し、見学用に開放されている。 関連サイトリンク → 「旧田中銀行博物館」甲州市役所サイト 「ぐるり甲州市 旧田中銀行博物館」山梨県甲州市観光協会 「富士の国やまなし 旧田中銀行博物館」公益社団法人やまなし観光推進機構 |
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