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■芦川村 蕎麦道場■ 民家を移築し活性化施設とした事例
現山梨県笛吹市芦川町(旧東八代郡芦川村)時代の活性化施設。田園空間整備事業により、村内の地域資産を用いた活性化事業の一環として移築・再生されました。先行事例の長野県乙事のそば打ち道場、愛知県足助村の施設などがあります。村内の古民家の解体した木材を譲り受け蕎麦打ちの体験施設として再生しました。 屋根を忠実に復元するために主な架構部分のみならず茅葺き下地のサスや母屋まで調査した上で保管し再使用しています。 |
上:蕎麦道場 妻側外観 茅葺部分が主役ですから、水回りなどの増築部分は控えめに作る必要があります。茅葺の古民家は軒が低くなるので、増築部分もさらに低い屋根となります。金属屋根と茅屋根が交差するところが雨に対して弱点となるため、写真のように茅葺の印象を損なわない位置で金属屋根に切り替えています。 |
上:蕎麦道場 外観 屋根の形は兜造り。甲府盆地の民家は切妻屋根が多く、東八代郡は甲府盆地の一部であるにもかかわらず、なぜかこの村では山一つ越えた隣の河口湖方面に見られる兜造りが主流となっています。 また兜造りも東西妻面それぞれで形式が異なります。 上の東面の屋根は入母屋型の兜づくりですが、西面の屋根は切妻型(半切妻)の棟のところに小さな妻面が設けられています。 東面は座敷があり、西面には納屋などの付属屋があることが理由と思われます。 |
上:蕎麦道場 導入部 左手の真壁造の建物は厨房施設。主役である体験スペースはすべて茅屋根の中に納め、管理側のサービス部分を金属屋根の下に納めています。こちらで蕎麦打ちに必要な食材の下準備を行い母屋に運ぶ。母屋では現代的な設備器具は目に入らない。 |
上:蕎麦道場 外観 真横から見ると屋根の形が東西それぞれ異なることが判ります。屋根や骨組みは古民家の部材を使用していますが、構造は建築基準法上必要な基礎・耐震壁を設けています。 |
上:再生前の民家 芦川では小さな石で積み上げた石垣でできた階段状の畑や宅地が村の景観を特徴づけています。石垣の里とも呼ばれています。集落の家々はそうした石垣の上に点在しています。 関連サイトリンク → 山梨県笛吹市芦川町 すずらんの里 田舎体験おてんぐさん |
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