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奥野田保育所耐震改修 木造園舎の居ながら耐震補強・機能更新

昭和30年代に建てられたA棟と50年代に増築されたB棟(構造的には離れている)をそれぞれ別に耐震補強した事例です。どちらも古い建物ですが設計と施工が良質であり、最小限の予算で補強工事を行うことが出来ました。建築が長く残るには最初の設計と施工がきちんとしていることが大切だと改めて実感できます。完成形に囚われず、柔軟に方法を考えることで年数を経た木造建築でも耐震補強や改修ができ、長く使い続けられることが判る事例です。
現役の保育所であるため、所謂「居ながら改修」であり、施設内を上手く使い分けしながら工事を進めるための綿密なスケジュール調整を行いました。 又、予算的な厳しさがありましたが、職員の全面的な協力(ソフト面の工夫)により、仮設を必要最小限に抑えることができ、改修部分の仕上げなどの費用の確保も可能となりました。 耐震を目的とする壁の補強も最小限必要な部分だけを造り替え、既存壁と共にクロス貼り仕上げとしています。その際、家具の一部を色合わせするなど、建物の魅力が増すようなデザイン的要素もを加えています。基礎の補強については基礎部分に当たる床板のみ取り外して、工事を行い。張り替えた後、既存床板と共にワックス仕上げしています。A棟の屋根は塗り替えのみ、B棟は瓦屋根をガルバリュウム鋼板に葺き替えました。
この事例は日本建築防災協会の手法に則り、耐震診断・補強設計を行い、審査・認定を得ています。

工程 「居ながら改修」を採用したため、調理室は工事対象外とし業務に支障のないよう計画した。
一期工事ではA棟及びB棟の一部の工事を行った。子どもたちには残りの部屋を分けて使用してもらい、園庭も継続して使用できるよう工事範囲は仮囲いで区画した。
二期工事ではB棟の残りの範囲の工事を行った。調理室から保育室までの動線が工事範囲となってしまったため昼食時等は工事を止めるなどの配慮をした。
補強工事や内外装のリフォームを施し完成。間取りはほとんど変更がない。


補強箇所
上:補強箇所

外観・B棟南面
上:外観・B棟南面 瓦をガルバリウム鋼板に吹き替え軽量化を図る。

内観
上:内観 改修工事後も見た目はほとんど変わらないが、壁のクロス貼りは保育所らしい可愛らしさを意識した。正面壁際の床部分に、基礎補強のため手を加えた新しい床との継ぎ目が確認できる。

内観
上:内観 改修後、補強部分と既存壁のクロス貼りと家具を色合わせした。

内観
上:内観 最も広い遊戯室

内観
上:内観 正面の白い扉は調理室につながる。左手が専用水回りスペース。

内観
上:内観 

職員手描きのタイルを組み込む
上:壁を補強するために取り外したタイルを元に戻す際に職員手描きのタイルを組み込んだ。





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 家具・建具・照明等各種意匠デザイン

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